日本のマンガ、アニメは海外でも熱い!ってことはもう、誰もがご存知ですね。
あちらではCOOL JAPANなどともてはやされています。
さらに、中でも最も熱いのが、なんとあのパリなのです。

にわかに信じられない話ですが、フランスを中心に欧州では日本のマンガ、アニメイベントが頻繁に開催されています。
では、同人誌はどうなの?

果たして同人誌もCOOL!!(カッコイイ)なのでしょうか?
また、同人誌はどの程度世界を「侵食」しているのでしょうか?

そこで、海外部署「MANGA・PAL」に聞いてみると、欧州のマンガイベントにはすでに、FANJIN(ファンジン)という同人誌ブースが設定されているそうです。

そして、規模にもよりますが、毎回50〜150サークル程度がイベントに参加している模様です。
以外に盛ん!と関心していたら、な、なんとその内情は、

そうです。

えっ、コピー本?
同人誌印刷所がない?
衝撃の情報です!

世界はCOOL JAPANで、パリはオタク街道邁進中で、そして同人誌はコピー本の段階!
となると、そう、ここは「コピー本コンテスト」の出番ではないですか!誰が何と言おうと。

そもそも、コピー本コンテストは、『手作りコピー同人誌のコンテストを行って、優秀作品を世界一の印刷機で印刷して差し上げ、 マンガを描くことの喜びを多くの方々と分かち合い、世界中に同人誌を浸透させる』 という、気の遠くなるような壮大な使命のもとに開催されています。

コピー本コンテスト発案者の、大陽出版・ナカパンダ社長も、笹酒がかさむと、
「新人作家の発掘と創作活動を支援し、その活躍の場を広く開拓する!」と声高々におっしゃっております。

なんて素敵な、なんて頼もしいオコトバなんでしょう。
これはもう、「コピー本コンテスト」をひっさげて、パリに行くしかありませんね。

というわけで、やって参りました花のパリ。
今回の特命を受けたのは、スタジオYOUよりすぐりの「世界中を同人誌で埋め尽くし隊」隊員3名です。
レポートは申し遅れましたが私、セバスチャン瓜生が担当致しました。

時は2010年5月29・30日。
海外初の「コピー本コンテスト」開催会場となったのは、
パリ郊外の専門学校内で毎年5月末に行われている「エピタ・アニメ」
両日で参加者4000人余りの規模です。

▲開催会場のIT関連の専門学校エピタ。もう10回目です
▲専門学生とOBで運営されているからか、ノリは学園祭

あちらのアニメ・マンガイベントは日本のいわゆる「コミケ」とは違い、簡単に言いますと、

で成り立っています。
今回の同人参加は、30サークル余りでした。
聞くところによりますと、ファジン・ブースは早々に満了し、かなり「落とした」とか。

▲エピタアニメのファジン(同人誌)ブース
▲ファジンのサークルさん。アットホームな感じです
▲日本ならさしずめスケブ描き。こちらは有料も多いようです
▲マンガパルも、お店を出しました!
▲年々レベルアップするコスプレさん
▲カメコさんも、我が国にそっくり!

5月29日・午前10時。
そのファジン・ブース入り口に、私たち「パリ・コピー本コンテスト」日仏混合隊が陣取りました。
いよいよ、

スタートです。

▲花のパリにいきなり現れた「コピー本コンテスト」群がるパリっ子
▲世界初公開!これが海外コピー本コンテスト第一弾だ!

まずはお手伝いのエピタアニメの仏スタッフ、S2号(当日名:ボヌフォア2号…あまり似てないけど、そう呼ばせていただきました)さんとともに、 コンテストの説明に同人ブースをご挨拶していきました。

▲イベントスタッフの紹介。おしゃれです!

なにしろ海外初なので、欧州の方は誰もコピー本コンテストのことをご存知ありません。

私の日本語をボヌフォア2号さんが手振り身振りで伝えていると、いきなり、血相を変えたパリジャンから、
「私たちはコピー本を売ってはいません!」と、ニラまれてしまいました。
どうやら、私たちを「海賊版屋」と思っているフシがあります。
な、何を好んで、
海賊版コンテスト
やりますねん!
お隣の本命国かて、そんなコンテスト、しません。
「パイレーツじゃなくて、ゼロックスです!」
ニッポンの「正しいコピー本同人誌」について、微にいり細にわたり、じっくり、しつこく、ねちねちとお話しました。
布教にやってきたザビエル、お主の気持ちがよ〜く、わかったよ。

しかし、いったんコピー本の何たるかを「理解」すると、さすがパリっ子、すぐに「コピー本エントリー用紙」に記入し始めました。

▲真剣に投票!パリは「批評魂」も洗練されています
▲早くも「組織票」集めにいそしむ?パリっ子。どこも一緒(都合により遠景・・・)

こうなるとあちこちでエントリーが始まります。
最初は「ボクはプロでもあるんだよ」と、芸術家ぶってた作家さんも、遅れじ参戦、です。
この方達、案外、機を見るに…。

でも、エントリーするだけで、コピー本がオフセット印刷に変わり、次の7月のビッグイベントで販売できるかもしれない、となると、はやる気持ち はわかります。
うまくいけば、さらに「MANGA・PAL」の「世界通販」に乗っかることができるかもしれないのです。
「おいしい話」がいきなり降ってきたのですから、まあ、当然ですね。

そんなわけで、なんと、

の皆様がエントリーして下さいました。
わーい!
オリジナル、二次創作、ポスター、イラスト集…と内容も日本とそんなに変わりません。
同人は、みんな「お仲間」なんですね。
わーい!

さて、エントリーが終わると、続いてオフセット印刷される、誉れある「一冊」を決める投票です。

投票は初日の午後2時からスタートしました。
清き一票のお礼は、スタジオYOU特製「ポストカード」。
コンテスト投票も、最初は何のことかと、様子見だった皆さんも、私たちが説明すると気軽に投票して下さいました。
ポストカードが目当てだったのかもしれませんが。

30日。二日目、午後3時。
いよいよ開票時間となりました。

スタッフや投票者の見守るなかで、投票箱から、おごそかに票が出されました。
「エントリーNo.14、17、33、55…」
一票づつ集計されていきます。

初日の票には、オリジナルコミック、ポスター、ハルヒ、FF VIIやハリーポッターの同人誌などが人気で、 なかでもハルヒ、FF VIIに票が集まりました。
二日目は、FF VIIが頭ひとつ飛び出した模様。肉迫。逆転なるか?
「コピー本コンテスト一位」がきまる瞬間が近づいてきました。
さあ、結果は!?
コンテストブース周辺が、固唾を飲んだとき、ボヌフォア2号がメガホンを持ち上げました。
じ、じゃ〜ん!

トップを取ったのは、FF VIIのファンブック。
3人で脚本、コミック、プロデュースと役割分担し、32ページの同人誌を仕上げたグループでした。
初日奮闘したハルヒ同人誌を追い抜き、見事、逆転一位入賞です。

▲おなじみ、ナカパンダ投票箱
▲清き一票で、堂々と一位!

「BUBBLES 1」は、ストーリーが面白く立ち読みコーナーでも、最も笑いを誘っていました。
それが、評価され、他を引き離したのでしょう。

では、例によって、サークル代表、NEXUSさんの喜びの声です。本業はカメラマンだそう。

「このファジンは、コミックをMA SAMBRE(女性)、ストーリーをCLAUDE(女性)が担当し、私がプロデュースしてできあがりました。
まさか、入賞するとは思いませんでしたので、あとの二人は今日来ていませんが、本当にありがとうございました。」

▲一位入賞したLA STUDIO GOTHIKA/BUBBLES 1
▲入賞サークルのプロデューサーNEXUSさん
▲BUBBLES 1の表紙です!
▲BUBBLES 1の中身を拝見!

一位入賞した作品は、来る7月1日からパリ郊外で四日間開催される欧州最大の「Japan Expo」で 販売できるよう、大陽出版様がオフセット印刷して下さいます。
私たち隊員も、入賞サークルの皆さんにオフセット本を届けに再び「Japan Expo」に行きます。

これを聞いたFREDERICさんは、
「私たちも、Japan Expo」には参加します。イベントで印刷本が売れるとは!」
さらに嬉しそうでした。
そこでこちらもすかさず、
「では、オフセット印刷した本にサインして下さい。そのサイン本を日本に持ち帰り、日本のイベントで販売します!」
と畳みかけます。
「おお、ありがとうございます。私たちは次は、日本語でのファジン制作に挑戦してみます」
「ええ!今年中には日本語の同人誌を作って下さるのですか!」
たちまち、

いいですね。
言葉は違っても、同じ仲間です。
だからこそ、分かり合い、楽しみあうことができます。
同人誌で世界はつながっています。
感動ぉぉぉぉぉぉ!

というわけで、話はトントン調子に進み、コピー本コンテスト一位のサイン本を、

7月18日 東京ビッグサイト開催 FFシリーズオンリーイベント【F〜novum〜U】

にて販売することになってしまいました。
思わぬ展開で、わーい、わーい。

欧州のファンはどんな同人誌を作っているのか?
そして、どんな内容に人気が集まっているのか?
はたまた、やおい度は?

立ち読みするだけでもいいので、7月18日のビッグサイトで「BUBBLES 1」を見つけ、ぜひお手に取って下さい。
あちらの同人ギャグが堪能できます。

このようにして、海外初の「コピー本コンテスト」は大いに盛り上がり、次回もあるの?と惜しまれながら終了しました。

コピー本がオフセットになり、多くの方の目に触れ、同人誌の楽しさ、懐の深さ(?)を分かち合える方に ひとりでも多く出会えるようになるといいですね。

今回、「コピー本コンテスト」開催の手助けをして下さいました日本国際交詢協会の皆様、エピタアニメの皆様、そして大陽出版様、 ありがとうございました。

さあ、次はどこの国でコンテストかな。
なにしろ、私たちの合言葉は、エスキモー(イヌイット)さんに同人誌を!ですから。

世界中を同人誌で埋め尽くし隊
執事兼レポーター セバスチャン瓜生